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2017.12.12 先生のつぶやき

「私は英語を勉強しています。」←これを英語にしてください…

と言われたら、皆さんはどう答えますか?

「そんなの簡単! “I am studying English.” やろっ!」 という声が即座に聞こえてきそうです。

もちろん正解!…ですが、答えはそれだけ???

次の英文を見てください。

A) I study English at school every day. (現在形)

B) I am studying English in my room now. (現在進行形)

C) I have been studying English for three hours this morning. (現在完了進行形)

D) I started studying English at a junior high school.  So I have studied English for more than five years. (現在完了形)

各文を日本語にすると…

A) 私は毎日学校で英語を勉強しています。 (現在の習慣的動作)

B) 私は今、自分の部屋で英語を勉強しています。 (現在進行中の動作)

C) 私は今朝、3時間ずっと英語を勉強しています。 (動作の継続)

D) 中学校で英語を勉強し始めました。だから、私は5年以上英語を勉強しています

                         (動作の継続が長期にわたって安定した状態)

いかがですか?

A)からD)まで日本語では全てが同じ表現ですが、文脈の中でそれぞれの意味の違いが明らかになります。一方、英語では内容により一つ一つ異なった時制で表されています。同じ「私は英語を勉強しています。」であっても、英文の場合、そこに付け加わる事柄によって書き分ける必要があるということです。時制を細かく考えて文を作らなければなりません。

このように見てみると、日本語は時の感覚がおおらかで、英語はより細密だと言えるように思います。現代の日本人は、20秒の電車の早発さえも鉄道会社が謝罪するほど時間に縛られた生活を送っていますが、本来はもっとゆったりとした精神性の持ち主であるのかもしれません。

上記はほんの一例ですが、外国語を学習する際には、母語と比較し相違を明らかにすることでその言語の特徴、それを使う人々の特性、物の見方・考え方を知っていくことが出来ます。また、自分が何気なく使っている母語の特徴を改めて意識し、その言語の故に自分自身の中に知らず識らず埋め込まれた思考の方向性に気付くこともあります。

言語を学ぶということ

このように言語を学ぶということは、ただ単にコミュニケーションの道具として言葉を操る能力を身に着けるだけでなく、文化背景の異なる他者を深く知り、また自分自身に対する認識を新たにすることにもつながります。一般に「外国語を学ぶと視野が広がる」といいますが、それは決してその言語を話す人々と直接コミュニケーションが取れるようになるから、だけではありません。むしろ「自分の母語ではこんな言い方はしないけど、○○語ではこう言うんだ!」という発見の積み重ねこそが私たちに多様な視点を与えてくれるように思います。

英語に限らず、外国語を学んで自分の世界をより大きく豊かなものにしていきましょう!

英語科 興野 美穂

 

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