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2009.11.09

難民問題の専門家・中尾秀一さんをお招きしました

2年生『国際理解』の授業では、10月初旬より「難民」をテーマに取り上げています。11月4日の午後、難民問題の専門家・中尾秀一さん(難民事業本部関西支部代表)をお招きしました。

難民となった家族の例として、ミャンマーで実際に起こったことを話してくれました。ミャンマーは長年、軍事政権下にあります。あるとき、政府軍が情け容赦なく村を焼き払ったそうです。命からがら攻撃から逃れた年若い夫婦は、幼い2人の子供を連れてジャングルの中を1ヶ月も歩き回り、ようやく隣国・タイの難民キャンプに収容されました。この家族は幸運だったとこのことです。なぜなら、お父さんはまだ若くて体力もあったから家族を難民キャンプまで引き連れ、生き延びることができたからです。

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「もし、皆さんがこんな状況に追い込まれ、難民となった場合、何をもって逃げますか? 3人グループで話し合って、どんな物を持って逃げるか、5つ書いてください。」
こんな質問から授業が始まりました。八尾市に住むベトナム難民のビデオを見て、日本国内の難民の実情がよくわかりました。
「難民にとって生きづらい日本社会は、私たち日本人とって本当に生きやすい社会ですか? 例えば、自分がケガをして障害者になれば、私たちは社会的に弱い立場に立つことになります。そんな時、この社会は生きやすい社会ですか?」
授業の最後にこんな質問があり、いろいろ考えさせられました。

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マイノリティー(少数派)にとって生きづらい社会は、実はマジョリティー(多数派)にとっても生きづらい社会ではないか?
日本の難民事情は、日本の社会のありさまを映し出す鏡のような問題であることが分かりました。難民問題は一見遠いようで、実は身近な問題なのですね。難民という切り口から日本社会の現状をうかがい知ることができるとは、新しい発見でした。
生徒たちは、先生の授業に熱心に聞き入っていました。国際社会で解決を迫られているトピックに生徒の関心が向けられることに喜びを感じました。
教育主任・滝本武

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