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2023.08.04 生徒の活躍

HSDJapan2023への参加を通して

本校3年生の田中優が、AIG高校生外交官プログラムに参加しました。
レポートとしてまとめてくれたので、ご紹介します。

 

HSDJapan2023への参加を通して

AIG High School Diplomats Japan 2023 (以下、HSDJapan)に参加しました、三年生の田中優です。
今回はHSDJapanとはなにか、参加したきっかけ、参加して感じたこと、自分の中に起こった変化をより多くの人に知ってもらいたいと思い、書かせていただくことにしました。

まず、HSDJapanの正式名称は、AIG高校生外交官日本プログラム(AIG High School Diplomats Japan Program / HSD Japan)で、来日した米国の高校生を、高校生外交官として受け入れます。
毎年夏の約10日間、研修施設で日本の高校生と米国高校生との共同生活を通して、日米相互の文化交流を図ります。普段の学校生活ではめったに経験することのできない「英語のみの環境」で生活することによって、日本にいながらにして海外にいるような体験ができます。そして、このプログラムにはM3Sというものがあります。
Mは“Missions”です。それらは、①Repesenting our countries、②Learning about other countries、③Building meaningful friendshipです。
3はThree Key Wordsです。三つのキーワードとは、Challenge(挑戦)、Pride(誇り)、Respect(尊重)です。
そして最後のSはSloganです。HSDのスローガンは “Grab the Core”=「真髄を掴め」です。
私はこのM3Sをもとにこの2日間のオリエンテーションキャンプと10日間の交流期間を過ごしてきました。

 

つづいて、参加したきっかけに関してです。去年の2月、私はHSDの応募に落ちました。そのときには、一つ上の先輩が合格しました。
その時の悔しさが今回再度応募するに至った理由のひとつですが、再び応募した最大の理由は、日本以外の高校生と交流することで多様な視点を持った人間になりたいという思いです。
そして、今回はありがたいことに選考を通過できました。
今回のプログラム前の目標は「ドラえもんのようにたくさん考えの引き出しのある人間になること」でした。
しかし、オリエンテーションキャンプ中、エクスチェンジ中、そして今、HSDJapanを終えて、目標は何度も変わることになります。

 

まず、オリエンテーション期間中、私は日本の仲間とたくさんのアクティビティを共にこなしました。
社会の問題や、このプログラムの意味などを北海道から沖縄まで全国の仲間と話し合いました。そんな彼らとの経験を通して私の目標は「世界(HSDメンバー、社会問題、日米の文化など)を知り、自分を知る。世界のことを考え、自分のことを考える。」になりました。
さまざまな場所から来た、様々な想いを持つ日本人参加者との対話や生活を通じて、この目標が生まれたのです。

 

そして、いよいよ米国参加者との10日間の交流がスタートしました。
アメリカ人の仲間に会うことは今まで経験したことのないわくわく感でした。
10日間という短い期間に、日米の社会問題・地域の特性・政治・教育の違いを発表しあい、ディスカッションを何度も重ねました。
それだけではなく、さまざまな考えを持つ日米の参加者との意見交換は私にとって大変有意義なものでした。
そのなかで私のいちばんの気づきは、日米の学校に対する考え方の違いです。
日本では塾(cram school)が一般的にありますが、米国参加者にcram shcoolというと、Cram school? Kumon?と言われました(公文はグローバルなのだと初めて知りました)。
日本の参加者が「学校終わりは塾に行って、そのあとは学校の宿題をする。」と話すと、米国参加者に「自由な時間はどこにあるの?」と聞かれました。
アメリカでは高校は「人生で一番楽しい時期」だそうです。彼らにとって高校とは社会スキルを身につける場所、対人関係を伸ばす場所という認識であるといわれました。
日本では大学進学や勉学だけの場所という認識があると伝えました。
私にはどちらがいいとは言えませんが、お互いの教育を比較することでお互いの良いところ・改善できるところを発見できるいい機会になりました。

 

ルームメイトとの会話の中では、新しいことばに出会いました。
それは “Be Emphatetic”です。Emphateticとは直訳すると「共感できる」です。
彼は日常の中でこの言葉を多用して、「ロジックはもちろん大事だけど、外交や人と人とのかかわり、人間の生活では感情も大事だと思うんだ。」と僕に伝えてくれました。
この言葉は僕の今の新しい人生のモットーの一つになりました。

 

HSDJapanでのすべての経験を通じて私が強く感じたことは二つです。

一つ目は、このプログラムは「言語の交流というより、人間交流である。」ということです。
プログラム中、言語の壁でぶつかってしまうことが僕にも僕の周りにも何度かありましたが、最終的には、互いに第一言語の違う日米参加者が心の底から別れを惜しみあいました。
HSDは人間交流という方が近いように感じました。

二つ目は、日本という国の素晴らしさです。
米国参加者に日本の武道などの伝統文化を伝えると彼らの反応は “Cool!”、“Amazing!”でした。
私はこれまでも日本は好きでしたが、日本のいい部分を聞かれても、しっかり答えられませんでした。
このプログラムでの米国参加者との交流を通じて、アメリカの良いところもですが、日本の良いところもたくさん見つけることができました。

長々と書きましたが、このプログラムは文字では伝えきれないほどの経験が待っています。
もしこのブログを見て少しでも興味を持ってくれたならぜひ挑戦してみることを強くお勧めします!!

最後にはなりますが、出会ってくれたみんな、本当にありがとう!
そして、サポートしてくださったHSDカウンセラーさん、HSDスタッフの方々、準備期間中たくさんサポートしてくださったKIの先生方へ感謝の言葉を送りたいと思います。
「ありがとうございました!」

 

 

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