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2022.05.24 先生のつぶやき

中学3年生「英検3級以上」47% 文科省調査結果

5月18日、文部科学省は「英語教育実施状況調査」の結果を公表した。全国の公立小学校、中学校、高校が調査対象である。

 

英語教育実施状況調査の調査結果

調査結果によると、中学3年生で「英検3級」(中学卒業程度)以上の実力があるのは47.0%。高校3年生で「英検準2級」(高校中級程度)以上の実力があるのは46.1%だったと言う。

※ブログの末尾に(注)を記載していますので、ご参照ください

 

調査結果は「教員による裁量」を含む

もちろん、すべての公立中学生、高校生が英検を受験しているわけではない。このため、上記数字は、教員の裁量で実際に英検を受験したら合格すると見込まれる生徒を含んでいる。

 

英検合格状況の実態と本校の実績

教員の裁量による合格相当生徒を除くと、中学3年生で英検3級相当以上を取得していた生徒は27.2%。高校3年生で英検準2級相当以上を取得していた生徒は31.2%だった。ここで、例えば「英検準2級合格相当」と記しているのは、文科省は英検に限らず、GTECやIELTS、TOEICなどの英語検定において一定のスコアに達していることを意味する。例えば、英検準2級合格相当の場合、文科省が推し進めている英語力測定基準CEFRCommon European Framework of Reference for Languages〉でA2程度の英語力がある、と言うことだ

ちなみに、本校の場合に置き換えると、CEFR基準では、2021年度3年生の準2級合格相当生徒は100%で、英検2級合格相当生徒も100%だった。英検準1級(大学中級程度)以上合格者は32%で、全国平均を大きく上回っている。

 

 

英語力に関する調査結果を読んで

「英語教育実施状況調査」は2013年度に始まった。文科省によると、初回調査に比べて公立小中高生の英語力は向上しているが、2018年度を起点とする目標値50.0%には届いていない。国際社会の中で一定のコミュニケーション力を持つためには、文科省が推進する実践的な英語力向上は大切であると考えられる。

 

コロナ禍の先を見据えて

海外との往来は、コロナ禍の影響でここ2年ほど途切れているが、少しずつ再開している。ウィズコロナを踏まえた社会経済活動が本格的に始まると、海外旅行も大幅に増え、外国からの来日者も増えていくことが見込まれる。

 

国際交流の際、コミュニケーションの主要言語は、はやり英語となる。実践的な英語コミュニケーション能力の必要性は、コロナ禍が終わればいっそう高くなっていくことが見込まれる。本校のように実践的英語運用能力習得を目指す学校の社会的ニーズも増していくことになる。今回の調査結果を読んで、「生きた英語」を身につけて国際舞台で活躍できる「真の国際人」の育成を目指して、教育活動に尽力していきたいという思いを新たにした。

 

 

 

国際高等課程長(教頭) 滝本武

 

 

(注)文部科学省「英語教育実施状況調査」は、英検に限った合格状況を調査したものではなく、各種英語資格試験でのスコアにより英語力測定基準CEFRCommon European Framework of Reference for Languages〉で判断して、「英検」と言う指標に置き換えたときの当該級合格相当という意味での合格率である。

 

 

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