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京都外大から指定校推薦枠が届きました―本校生徒の「大学受験の4つの方法」―

京都外国語大学から指定校推薦

この度、京都外国語大学から指定校推薦の通知が届きました。2018年度の指定校推薦入試の指定校に決定したとのことです。今年4月に本校から卒業生7名が進学したことが評価されたのだと思います。なお、本校は2012年度に関西学院大学、その後、大阪女学院大学や桃山学院大学からも指定校推薦枠をいただいております。

2018年度指定校推薦で受験できる大学(7月11日現在)についてはコチラ

関西インターナショナルハイスクールの教育方針と大学など進学

本校は、大学受験に専念する教育を実施している学校ではない。「生きた英語」「実践的英語力」を習得することを第一に据えている学校だ。同時に、国際力教養を育み、知識の活用力、即ちディスカッション力プレゼン力を備えたグローバル人材を育成することを本気で目指している。

しかし、大学や専門学校進学、そして海外留学は、これから国際的に活躍するチカラを育むには重要だ。このため、本校卒業生には、良質の高等教育を受けてほしいと願っている。

本校生徒の大学受験の4つの方法

本校の生徒が国内大学に進学する場合、大学受験には主に4つの方法がある。一般入試に加えて、AO入試公募制推薦入試、そして指定校推薦入試の4つだ。

① AO入試で受験するには?

AO入試の場合、英語力や国際力に加えて自己主張力や小論文力が問われる。出願に際して、客観的な指標となるTOEICやTOEFL、英検などの実績も重要だ。英語力では大学にもよるが、関関同立(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)を受験しようと思えば、TOEICで最低でも650点は取っておきたい。750点程度もっていると大学側の目を惹くことができる。英検の場合、2級では通用しない。準1級に合格しておきたい。

国際力に関しては、本校では外国人教員と日本人教員それぞれから1年生の「Geography(地理)」、2年生の「国際理解」、3年生の「国際関係」や「Civics」などの科目でみっちり鍛えていく。“ディスカッション力”や“プレゼン力”は日常的に指導しているので、自然に身につく生徒が多い。小論文については個別に指導している。

AO入試は、帰国生・帰国子女にとって有利な入試形態

なお、海外の現地校やインターナショナルスクールで学んできて、途中編入した帰国生や帰国子女にとっては、大量の知識を詰め込み記憶しなければならない知識偏重の一般入試はどうしても不利になる。しかし、AO入試では英語力に加えて、海外経験が活かせる可能性がある。ただし、誤解してほしくないことは「友達同士で通じ合う英語力」程度では役に立たないこと。「生きた英語」でもアカデミックなことも議論できる程度の「実践的な英語力」が問われる。帰国生や帰国子女の中には、日常会話が通じるので“自分は英語ができる”、と思っている人がいる。しかし、AO入試で問われる英語力とは異なるので、ぜひ注意してほしい。TOEICで少なくとも650~700程度のスコアが取れるか、英検準1級に合格できるか、を一つの目安にして自分の英語力を測ってほしい。また、“海外経験をした”というだけでは、AO入試時に面接官より「貴重な体験をしましたね」「良かったですね」程度の返答で終わってしまう。海外経験で「どんな経験をしたのか」、「どんな苦労をしたのか」、「その苦労をどう乗り越えたのか」、「(そのような経験や苦労から)何を学んだのか」、「将来どう活かしていくのか」、「(それが)志望している大学・学部での学びとどう関係があるのか」など、自分の言葉で論理的に説得力をもって語ることが大切だ。このためには自分と向き合いつつ、帰国生・帰国子女しかできないような海外での自分の体験や学びを掘り下げていく必要がある。

KIHSでは帰国生・帰国子女に限らず、国内生もAO入試で合格している

AO入試で合格するには、本校での学びや海外での経験に基づく、このような“実践的基礎力”(註:本校では“基礎力”と呼んでいるが、一般の高校ではなかなかこのような“実践的基礎力”が養えないようだ)に加えて、海外経験のない国内一般生についても、大学で何を勉強したいのか、その理由は何なのか、過去にどんな体験や学びをしてそう思っているのか、などなど、自分の言葉で説得力をもって語る力が必要だ。なお、本校は、AO入試受験希望者一人ひとりに何度も面談・指導を重ねて受験に導いている。この指導により生徒たちは「自分に向き合う」という、高校時代に直面しておくべき“貴重な経験”をすることになる。本校では、帰国生や帰国子女に限らず、国内中学校出身の一般生もAO入試で合格しているのは、このためだ。

昨年度合格した生徒の例

AO入試対策はまったくの個別指導となる。ほとんどのAO入試では該当学部への志望理由、高校時代の取り組み、大学卒業後のキャリアビジョンなどの明確な記入が求められる。

昨年度AO入試で立命館大学に合格したある生徒は当初、漠然と「起業したい」という夢を持っていたものの「なぜ起業したいか」「起業して何をしたいか」「どういった業界で起業したいか」についてはっきりと説明ができない状態だった。それではアピールにならないため、まず何冊も本を読んで「起業とは何か」を深く知ることから始めた。また教員と生徒が何度も面談を重ねる過程で、かつて留学していた頃に感じた問題意識や、「ファッションに強い関心がある」という本人の気づきがあり、さらに模擬国連大会を通して学んだ「CSR(企業の社会的責任)」がキーワードとして浮かび上がってきた。結果、「アパレル業界で起業し、衣服を通して発展途上国に貢献したい」という思いを志望理由書や面接で明確に表現することができ、この生徒は合格を勝ち取った。こういったことは一朝一夕にできるものでは到底ないため、じっくり長い時間をかけて準備し、考えを煮詰めていく作業が必要である。

AO入試で合格する学生は学力が低いのか?

教育の仕事をしていると、AO入試で合格した学生は、知識が乏しいとか、学力がないとか、批判めいたことを耳にすることがある。しかし、そのような批判は学力が高くない大学に当てはまることで、定員割れ対策でAO入試を実施している大学のことと考えても良いだろう。

関関同立やMARCH、早慶上智レベルの大学では、“AO入試合格”は決して簡単ではない。大学側は、“難関一般入試の突破力”(受験を突破するための大学受験用“瞬発的知識力”と言っても良いのかも?)では測れない能力をもっている学生を獲得するためにAO入試を実施しているためだ。リーダーシップやディスカッション能力など、大学を活性化してくれる人材、ゼミを引っ張ってくれる人材をAO入試で獲得したい、これが大学側の本音だ。このため、本校からこのレベルの大学にAO入試で合格した生徒は、基本的に英語力+α(国際力など)をしっかりもっている優秀な生徒である。

② 公募制推薦入試で受験する場合の指導

公募制推薦は、本校の場合、関西外国語大学や京都外国語大学、産近甲龍(京都産業大学、近畿大学、甲南大学、龍谷大学)を中心に受験する。関西外大や京都外大の場合、受験科目が“英語”に限られているため、英語力を積んだ本校生徒には有利だ。しかし、関西外大の英語受験問題は細かい文法知識がないと解けない問題が出される。「真の意味での実践的英語力」をもっている生徒には問題ないが、文法力に不安のある「中途半端な“生きた英語力”」の生徒には向かない。むしろ、受験英語を磨いてきた生徒向きだ。とは言え、本校生徒には有利な受験形態なので、外大・産近甲龍を目指す生徒には、一般入試の前に11月から12月初旬に実施される公募制入試で受験を勧める。但し、産近甲龍では英語に加えて、国語力も問われることが多い。“国際的日本人”を育むことを校是としている本校では、国語力養成も大切にしているので、大学受験でもチカラを発揮してほしいと願っている。

③ 指定校推薦入試と本校の方針

指定校推薦入試は、学校の学業成績が問われる。例えば、関西学院大学・総合政策学部の指定校推薦の場合、全体の評定が4.0以上、あるいは外国語(英語)の評定平均が4.5以上などの基準をクリアしなければならない。本校では、関学の総合政策学部に入学を強く希望する生徒の中から、発信型のコミュニケーション能力など大学が指定するその他の条件もクリアしている生徒を成績順で選考するようにしている。このため、関学の指定校推薦入試では優秀な生徒が進学している。

関学の総合政策学部以外にも、大阪女学院大学や桃山学院大学、大阪国際大学などからも指定校推薦枠が与えられている。評定平均などそれぞれの大学の基準があり、希望する場合、基準に合致しているかを確認して指導している。これらの大学では指定校推薦枠を使って進学する年もあれば、希望がなく誰も推薦しないこともある。しかし、生徒の学力や特性に応じて指導できるので、進路指導の多様化を図るためにも本校では今後とも指定校推薦枠を増やしていきたいと考えている。なお、今回、京都外国語大学から指定校推薦枠が与えられたが、今年5月15日に分野別進路ガイダンス実施時に外国語分野の説明に入試課職員が来られた際、交渉した結果でもある。なお、生徒諸君に理解しておいてほしいことは、指定校推薦入試は大学側と本校の信頼関係をベースとした入試方法である。このため、数字上の基準に達すれば誰でも推薦する訳ではない。日頃から勉学や学校活動に前向きに取り組む姿勢が求められることも申し添えておきたい。

分野別進路ガイダンスの様子はコチラ

④ 大学一般入試と本校の教育

最後に一般入試について記したい。

本校は実践的英語力を育むため外国人教員が英語で社会科や理科も教える。このため受験勉強に専念する高校に比べると大学受験に不利と思われる向きもある。確かに国公立受験で大学入試センター試験の場合、5教科7科目が問われるため、その意味では不利だと言えるだろう。しかし、一定レベル以上の私立大学・文系学部の場合、一般入試では3教科受験となる。入試科目は英語、国語、社会科系科目より選択(世界史、日本史、政治経済)が一般的だ。そして、大学受験で配点が高く、ぜひ高得点と取っておきたい科目は何と言っても“英語”だ。

“受験英語”は、「生きた英語力」「実践的英語力」さえあれば、受験対策をすれば十分対応できる。KIHS生は、外国人教員の授業で幅広い分野の単語を膨大な量覚えることになり、毎週火曜日の「単語テスト」や日本人教員の英語の授業で、大学受験にも必要な文法力や構文力、読解力、翻訳力(英語を日本語に置き換えるチカラ)なども養っている。KIHS在学中に英検準1級に合格する生徒、TOEICで高スコアを取る生徒が多いことも、これを裏付けている。

英語で高得点をとれば、国語や社会科系選択科目にも対応しやすくなる。一般入試で関関同立、産近甲龍、関西外大などの大学に合格しているのはこのためだ。なお、今年3月に神戸大学医学部(医学科)に進学した生徒がいるが、彼女は一般入試で合格した。大学入試センター試験・国公立大学前期日程入試での合格だ。なお、2017年3月卒業生の特徴は、従来の国際系、英語系、社会科系の進路に加え、理学療法や救急救命などの医療系分野に進学した生徒が増えたことだ。

進路指導のまとめ

本校では、進路指導は1年次から随時実施しており、2年次には3者面談を実施し、希望進路を話し合い、確認している。そして希望する大学や専門学校、留学、そして受験形態など、生徒の学力や特性を考慮した指導を行っている。生徒の中には、論理的に自己主張をしっかりできる生徒、ディスカッションが得意な生徒、おとなしくてコツコツ勉学に励む生徒、小論文を書ける素地のある生徒、英語力が優れている生徒、発想がユニークな生徒、記憶力・理解力の高い生徒などがおり、それぞれの特性に合わせた指導を心がけている。3年生はすでに進路指導・受験指導の真っ最中で、若いがゆえに心が揺れ必要以上に悩むこともあり、時に進路を変えたいとか、突然AO入試で受験したいとか、いろいろなことが起こってくるが、教員も生徒の将来のために全力で指導している。

3年生諸君、今回、京都外国語大学から指定校推薦枠が届いたが、希望があれば担任教員に申し出てください。

“夏を制する者は受験を制す”と言われています。模擬国連大阪が終わったばかりで、前期末試験を目前に忙しいと思います。受験勉強は長丁場です。体調を崩すことなく、頑張ってください。

進路実績のページはコチラ

教育主任 滝本武

↓本校HPはこちら

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