K.I.H.S.WEBコラム

2022.03.01

高校生の留学期間はどれくらい?
短期や一年間など期間が違う留学についてご紹介します!

近年は海外での活躍を視野に入れた将来設計を考える人も多く、高校生のうちから留学を経験するケースも珍しくなくなっています。
長期留学を考えるのなら、留学制度が整っている高校に進学することで、高校生からでもスムーズに留学が行えるでしょう。

留学する際には事前準備しておくべきことがたくさんありますが、重要なポイントのひとつが留学期間の決定です。どの程度留学するのかでその後の学校生活や必要な留学費用が変わるからです。
こちらでは高校生の一般的な留学期間と、期間によって変わる要素について解説します。

高校生でも留学は可能?

英語に特化した高校やインターナショナルスクールには、生徒の留学を支援する制度が備わっていることが多いです。
高校生でもきちんとした制度のもとで留学ができるので、安心して海外での勉強や国際交流に励めるでしょう。
高校生のうちの留学経験は、その後の進学や就職にプラスとなることが多いので、少しでも興味があるのなら、高校の留学制度を活用してみるのがおすすめです。高校受験の段階で、オープンスクールに参加して、留学制度について確認すると良いでしょう。

1年間の長期留学か短期留学で選択するのが一般的

高校生の留学期間は、一般的に「1年(通常は10カ月余)以上の長期間」か「3カ月以下の短期間」のどちらかが多いのが実情です。
中には海外の高校を卒業するために2年以上留学する「卒業留学」を目指す高校生もいますが、卒業留学は、日本で在籍する高校が設けている留学制度とは異なり、海外の高校を卒業して海外の大学への進学を考えている人が対象となります。1週間から2カ月程度の語学留学や1学期間の現地高校への正規留学もあります。学期の長さは3カ月~半年など、国の教育制度により異なりますので、進学予定の高校や留学エージェントに確認すると良いでしょう。無理なく海外経験を積みつつ英語を学びたいのなら、夏休みや春休みに1週間~1カ月程度の語学研修からスタートすることも一案です。
長期留学と短期留学にはそれぞれ特徴があるため、自分の将来設計や予算などに合わせて選択しましょう。

長期留学の特徴

長期留学の場合、海外の高校に在籍して学び、単位認定を受ける正規留学が一般的です。また、長期留学では、1年間の留学を選ぶ高校生が多いと言えるでしょう。中には半年留学を選ぶ高校生もいますが、半年では現地での学びに慣れたころには帰国することになりますので、留学効果を考えると1年間の長期留学をお勧めします。

長期留学~交換留学と私費留学の違いとは?

長期留学には、交換留学と私費留学があります。一部の高校では独自の交換留学制度をもっている高校もありますが、通常、交換留学は「異文化理解体験を目的とした民間大使としての留学」であり、渡航国は選ぶことができますが、海外で在籍する高校は選ぶことができないという特徴があります。都市部より田舎の高校に留学することが多いのも特徴です。ただし、渡航国の高校生との交換留学となるため、留学費用は大幅に抑えることができると言うメリットがあります。

私費留学には、在籍する日本の高校の留学制度を活用する場合、あるいは在籍高校を休学して留学する場合があります。高校の留学制度を活用して留学すると、現地高校での成績や単位を日本の在籍高校が認定することになるので、日本の高校を3年間で卒業することができます。留学制度は進学する高校により異なりますので、高校受験前に確認しておくことをお勧めします。日本の高校を休学しての留学の場合は、卒業が遅れることになるので注意が必要です。

長期留学~私費留学の特徴

私費留学の場合は、一般的に、渡航する国や地域、現地高校を選ぶことができます。費用は留学先となる国や公立・私立の違いにより異なります。ニュージーランド留学は費用を抑えることができます。カナダやアメリカも学校によっては比較的リーズナブルな費用で留学できることがあります。アカデミックな高度の学習をするのならイギリスの高校を選ぶ人が多いのですが、かなり高額な留学費が必要となることが多いと言えるでしょう。いずれにせよ、規律を重んじる学校なのか、自由な雰囲気の学校なのか、校風を含めて、自分に合う留学先を選ぶと良いでしょう。なお、高校の留学制度で留学する場合は、留学の条件や選考、渡航国や学校選択に制限がある場合がありますので、高校受験前に確認しておくことをお勧めします。

長期留学のメリットとデメリット

先ほども記しましたが、長期留学は海外の高校で学ぶ正規留学が一般的ですが、長期留学にはメリットとデメリットがありますので、留学を考える際、検討すべきポイントとして心にとめておくと良いでしょう。

長期留学のメリット~現地の高校生と学び、将来の可能性が広がる

長期で留学すると、渡航先の高校では現地の高校生と一緒に学ぶことになります。また、諸国からの留学生を対象としたESL(English as a Second Language)コースを設けている高校もあり、現地の高校生や留学生と交流しながら、現地ならでは高校生活を楽しむことができます。クラブに所属して一緒にスポーツやダンス、芸術活動や文化交流等に打ち込むことができることも多く、自分の世界を大きく広げることができます。視野が広がり、自分で考え活動できるような自立を促し、英語で学ぶ経験を積むことになりますので、将来の進学や就職でも有利になることも期待できます。

長期留学のデメリット~一般入試で大学受験を考える人には不利

1年間の長期留学は、通常は高校2年次を中心に留学することになります。この場合、一般入試で大学受験するには不利と言えるでしょう。と言うのは、日本の高校では、特に進学校の場合は、大学受験を目標に1年次、2年次、3年次と、各年次のカリキュラムを構成しており、大学受験用の学びを積み上げていきます。しかし、留学するとこの積み上げの受験勉強の間に留学を挟み込むことになりますので、一般入試で大学受験を考えている方には注意が必要です。

長期留学の経験を活かす大学入試形態~総合選抜型入試(旧AO入試)

しかしながら、大学受験は一般入試だけではありません。総合選抜型入試(旧AO入試)や推薦型入試もあります。総合選抜型入試では、高校時代に経験した留学経験や生きた英語力を活かすことができます。難関大・有名大の総合選抜型入試で合格を勝ち取るためには知性も教養も、自分の英語力を証明する資格も必要となります。海外に留学したと言うだけでは合格することができません。自分の目標をしっかりと持ったうえで留学経験を積み、更にその経験を面接や小論文で活かすことができるなら、総合選抜型入試では留学経験を有効に活用できると言えるでしょう。

事前に旅行や短期留学を行って現地を調査しておくこともポイント

高校から長期留学を実行する際には、事前に海外旅行や短期留学を行って現地を調査することもポイントです。
想像していた環境とのギャップがあると、長期留学のモチベーションが保てなくなることもあります。
また、いきなりの長期滞在は、環境の急激な変化によって強いストレスを感じる可能性もあるでしょう。
ホームシックになってしまうケースも珍しくないので、まずは海外に慣れる時間を作ることもおすすめです。
また、留学の目標を具体化し、長期留学のメリットを最大化するためにも、事前に渡航先の国を旅行したり、短期留学を経験することをお勧めします。

短期留学の特徴

日本での高校生活を維持しつつ留学経験を積みたいのなら、短期留学や夏季休暇を利用したサマースクールなどもおすすめです。
短期留学なら必要な準備が少なくて済み、費用も50万円前後と低コストで抑えられます。
短期留学は、通常、語学学校で学びますが、中には海外の大学が海外から来る高校生向けに用意しているアカデミック・プログラムに参加するパターンもあります。留学期間も、1週間から1ヶ月程度で終わらせるケースもあります。せっかく留学するのなら、費用対効果を高めるためにも少なくとも2~3週間程度は留学したいものです。いずれにせよ、手軽な形で実現しやすいので、海外の風土や雰囲気、現地での生活を味わいたいという人にもうってつけです。

目的を持って臨まないと旅行と変わらない結果になることも

短期留学は手軽に行えるのが特徴ですが、目的を持たずに実行すると旅行と変わらない結果になることもあります。
「帰国してからもコンタクトを取れる友人を作る」「流暢に英語を話せるようになる」「長期留学の事前準備をする」といった目標をたて、短期間で結果を出すための努力をするのがポイントです。
短期留学の期間を無駄にしないためにも、勉強やその後の生活に活かせる目標を考えてみましょう。

短期間留学を複数回行って色々な国を体験するのもおすすめ

短期留学を行う際には、複数の計画を立てて色々な国を巡ってみることもおすすめです。
長期留学では基本的にひとつの国や地域にしか滞在できないため、特定の言語や文化しか学ぶことができません。
一方で短期留学なら短い滞在期間で終了するので、複数回に分けていくつかの国に留学し、さまざまな地域を体験して、国によって異なる文化や生活を広く知ることもできるでしょう。

まとめ

高校生の留学期間は、数週間の短期間から1年間を超える長期間と幅広くなっています。
予算や高校生活のプラン、今後の進路などに合わせて検討し、自分にぴったりの留学計画を立て、留学期間を設定しましょう。

少しでも海外に興味があるのなら、留学できる体制が整っている高校への進学がおすすめです。
この機会に留学ができる高校を確認し、進学の準備をしてみてはいかがでしょうか。

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