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1年生の「世界史」の授業を見学しました

入学当初はまだまだ中学生の雰囲気が残っていた1年生も、半年が過ぎてすっかり高校生となっている。休み時間には、クラスメイトの会話が弾け、笑いが廊下に響き渡る光景をよく目にするが、授業中はどんな様子なのだろうか。

今日は1年1組「世界史」の授業を見学した。

今日のテーマは『工業化の始まりと産業革命』

出席確認のあと、すぐ授業が始まった。松尾先生自作のパワーポイントを駆使した授業だ。

今日のテーマは『工業化の始まりと産業革命』

実は産業革命が、20世紀を分断した2つの経済体制成立につながっていくと言う。

この前置きをした上で、松尾先生は、「20世紀後半、世界を二分した経済体制があったのだが、その二つの経済体制、分かる人?」と質問した。男子生徒がすかさず、「共産主義」と答える。松尾先生は「なかなか、いいね」と応答しながら授業を進める。

欧米諸国を中心とする「資本主義経済」と、ソ連を中心とする「社会主義経済」の誕生には産業革命が深くかかわっていると言うのだ。

産業革命がイギリスで興った背景や、大量生産を可能とした蒸気機関の開発など、パワーポイントで写真や動画を見せながら授業を進める。生徒たちは、松尾先生の説明に聞き入り、先生の発問に答える。

産業革命と「黒いダイヤ」

授業途中で話題を展開させる「黒いダイヤ」の話も面白かった。

「“黒いダイヤ”と呼ばれる物があるけれど、何か分かる?」

黒色で少量で高価なもの;サメの卵の“キャビア”、一匹10万円を超える“オオクワガタ”、そして20世紀中頃までの中心的エネルギーだった“石炭”の写真が写し出される。

松尾先生が、生徒たちに

「“石炭”は今でも火力発電などに使われているけれど、“石炭”を見たことがある?」と質問。

生徒の表情から、誰も見たことがなさそうと判断したのか、突然、私の顔を見て、「滝本先生は、石炭を見たことがありますか」と突っ込まれた。

突然の質問に虚を突かれて、即座に答えが浮かばず、思いっ切り緊張し、頭が真っ白になってしまった!!!

「突然の質問はやめてくれ!」と心の中で叫びながら、あれこれ考える。生徒の気持ちが理解できる。

緊張の中で、つい口走ってしまった言葉が、「54歳になるけれど・・・」と思わず、自分の年齢を明らかにしてしまった。

「泉佐野市の田舎で育ったのだが・・・」と前置きしつつ、答えを探す。

必死に過去の経験を思い出しているとき、頭の奥底にあった記憶だが、確かに“石炭”を使ったことがあったのだ。幼少期の冬の夜。お布団で寝るとき行火(あんか)を使っていたが、その時、行火の燃料は、丸くて真っ黒な“豆炭”だった。豆炭の原料には石炭が使われてる。思わず、昔の自分の体験を披露する結果になってしまった。

産業革命と二つの経済体制

産業革命で都市労働者は劣悪な環境に置かれたという。1842年に実施したエンゲルスの調査では、農村地帯の労働者の平均寿命が38才だったのに対して、都市労働者(リヴァプール)の平均寿命は15才だったと言うのだ。

当時、乳幼児死亡率が高かったとは言え、衝撃的な数字に驚いた。この数字から当時の工場経営者が労働者からどれほど搾取していたのか、その状況がよく分かる。資本主義の弊害。極端な格差社会。共産主義の誕生にはこんな時代背景があったと言うのだ。授業冒頭の二つの経済体制「資本主義経済」「社会主義経済」に話しがつながった。

現代社会の理解には、歴史の流れの把握が必要であることが良く分かる授業であった。授業を受ける生徒たちの真剣な眼差しが印象に残った授業でもあった。

教育主任 滝本武

 

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