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歴史(日本史)を学ぶ事とは?

「歴史(日本史)は好きですか。」

こう聞くと多くのKIHS生徒は苦手だ、あるいは嫌いだと答えます。覚えるべき量が多すぎてついていけないという理由が大半でした。確かに日本史を含めた社会系の科目は多くの知識が必要です。しかし日本史は単に知識を詰め込むだけでは本当の意味で理解したとは言えないのではないかと考えています。KIHSの日本史の授業では、歴史的な事象が誰とどこでどのように関係し、その結果どうなったのか、その起承転結を大切にしながら行っています。また、それに対して生徒に意見を求め、自由な発想や考えを共有しています。

1年生の日本史の授業で、実際に行った内容を簡単に紹介します。

710年、奈良に平城京が遷都されましたが、(長岡京を経て)794年に京都の平安京へ都を移しました。

ここで一歩踏み込んでみましょう。なぜ平城京を捨てなければならなかったのか?

授業でこの質問を投げかけてみると様々な意見が飛び交いました。

生「奈良に飽きたから、気分的に場所を変えたかったから」

生「海が見える所へいきたかったから」

なるほど、なかなかユニークな意見が出てきました。ではヒントを…

先「平城京にはたくさんの人(皇族や貴族)が住んでいました。人口密度が高い事である問題が起こったのですよね、それは何だと思う?」

生「喧嘩が起こった?」

先「お、いいね。権力争いだ。実際に奈良時代は政権をめぐって多くの争いが起こりました。でもそれだけで都を移そうと考えるかな?都を移すと言うのは大変な作業だ。他にも理由があるんじゃないかな?」

生「うーん・・・」

先「実は病気が流行ったんですね。当時は医学が発達していないから一度広まると歯止めが効かなくなった。町中で疫病が蔓延して多くの死者を出した。だから時の天皇は病気を鎮めるために仏教の力にすがったんですね。そうして作られたのが奈良の大仏です。どこから見ても見えるくらいの大きな大仏を10年かけて作りました。」

生「へぇ、知らなかった」

先「世の中は仏教ブームです。そうするとある職業の人の立場がどんどん高くなっていきます。何だと思う?」

生「お坊さん?」

先「そう、お坊さんです。人々は仏教に携わっている僧侶が疫病問題を解決するヒーローに見えたんでしょうね。だから僧侶は大いに尊敬された。ところが中にはお坊さんなのに野心に満ち溢れた人もいた。僧侶という身分を利用して貴族に変わって政治をするようにまでなってしまった。そんな世の中、どう思う?」

生「自分がその時にいたらキレる。お前は関係ないやろって言う!」

生「素人が国を支配するのは怖い」

先「そうだね、奈良の都は疫病の蔓延とお坊さんの政界進出でぐちゃぐちゃになってしまった。だからそうしたものを全てリセットするために奈良から都を移したんですね」

 

少し長くなりましたが、今のやりとりで奈良時代の幹となる部分は全て話した事になります。

もちろん受験日本史になってくると大量の藤原さんや戦乱の名前が登場しますが、このように学習すると歴史の流れを理解する事ができます。

感性が豊かで積極的に発言する生徒が多いKIHSだからこそこの方法がうまくいっているのではないかと思っているのですが、この3年間で英語だけでなく日本史にも興味を持ち、異文化だけでなく自国の歴史や文化にも精通し、そして彼ら、彼女らの将来に繋げて言ってもらいたいと思っています。

社会科・英語科 谷本浩瑛

 

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