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辞書について考える

三浦しをんさんの『舟を編む』を読みました。映画にもなったので、ご存知の方も多いと思いますが、この小説は、辞書を編纂することに人生をかけた人々の物語です。

舟を編む

「辞書を編纂する」

「辞書を編纂する」というテーマ、辞書のことばかり考えている主人公、という堅苦しい小説だなあ、でも、三浦しをんさんだし、面白く書いているんだろうなあ、と期待しながら手に取りました。やはり予想どおり、すらすらと読める面白い小説でした。ぜひ、読んでみてください。

その、『舟を編む』の中で、「新明解国語辞典第五版」が取り上げられています。国語学者の松本先生と、辞書に取りつかれている編集者の馬締が、なにげない雑談の中で、「新明解国語辞典第五版」は、解釈が独特で、面白いという話をしていました。それを読んで、私は、懐かしい気持ちになりました。

実は、以前小論文の仕事をしていた時に、「新明解国語辞典」の、しかも、「第五版」は特別な辞書であるという認識が私にもあったからです。

このように書くと、まるで、私が「新明解国語辞典」の素晴らしさ(面白さ)に気がついたように思われそうですが、小論文の事務所に行かせてもらうまでは、恥ずかしながら「辞書」に「面白い」とか、「その辞書なりの味がある」とか、考えたこともありませんでした。

その当時一緒に仕事をしていた人の中には、大学で国語学を研究している准教授や、講師の方が多かったのですが、「第五版」で調べたいというこだわりのもと、常に「マイ第五版」を携帯していた人もいました。「第五版」に限らず、「新明解国語辞典」は「面白い」というのは、言葉を愛する人達の間では、広く知られていることのようです。

辞典によっていろいろな解釈があるんです

改めて、「新明解国語辞典」の面白さについて考えたいと思い、手持ちの「新明解国語辞典」を読んでみました。(あえて、読んでみました、という表現をしています)残念ながら、家にあったのは、第六版だったのですが、特に解釈が面白いと言われている、「恋愛(れんあい)」という項目を見てみました。

【恋愛(れんあい)】:特定の異性に対して他の全てを犠牲にしても悔いの無いと思いこむような愛情をいだき、常に相手のことを思っては、二人だけでいたい、二人だけの世界を分かち合いたいと願い、それがかなえられたと言っては喜び、ちょっとでも疑念が生じれば不安になるといった状態に身を置くこと。

比べるために、家にあった、「現代実用辞典」でも、「恋愛(れんあい)」という項目を見てみます。

【恋愛(れんあい)】:男女が互いに恋いしたうこと。この愛情。こい。

「新明解国語辞典」の解釈、私はいいな、と思います。

たまには、「辞書を読む」、というのも面白いかもしれません。

辞書

 

 

 

国語科教員 古賀美恵 (現在2年生AUS研修引率中)

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